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きらきらうえつで行く 新潟”村上人形さまめぐり”で香りの旅、主のお茶


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北限の茶所、城下町村上の旅。
人形さまめぐりは”香りの旅”でした。

各町屋、商店にお邪魔してお人形さまを見せて頂くのですが、

お茶屋さんはお茶の香り、
御菓子屋さんは甘い砂糖の香り、
村上堆朱屋さんは、漆のにおい、
造り酒屋は、麹、酒のにおい、
そして、写真の塩引き鮭屋さん(喜っ川)は、屋内に約1,000本つるされた鮭の醸すにおい・・・。
(人形さまはこの写真の左側に置かれています。)
ここでは、ご当主自らいれる”主のお茶”を100年前の茶器でご馳走になりました。

この100年ほど前の・・・

この100年ほど前の湯のみ茶碗、直径が4.5cmほどの小ぶりサイズ。
もてなしの茶器はすべて、その家の当主以外扱う事を許されていません。
つまり、私たちの目の前に若旦那様がいても、父親であるご当主さまがお出ましになるまで、
彼は堆朱の茶筒からお茶を出す事も出来ないというわけです。

茶碗が割れると必ず漆やさんに持ちこんで金で接いで治して使うそうです。
最高級の茶碗は”金”で、次にくる茶碗などは”銀”で接いでいます。
この日の茶碗も接いだ形跡が金や銀の細い筋としてハッキリ残っているのですが、それがまた趣のある風情でした。

人の手から次ぎの代の人の手へと長く確実に継承される”物”と”文化”、これが人類の伝統というものでしょうか。小さな茶碗の、100年たっても今だに鮮やかで楽しげな絵柄を見て、感動で少し気が遠くなりました。

ご当主お手製、天然の甘酒(市販されている)もご馳走になりました。
「醸すとは、神が成すということ、鮭も甘酒も村上の気候・風土の賜物である・・・」これは吉っ川のご当主様の言葉。
神が作り出す自然のなせる美味の世界は、奥深い味わいでした。


時雨模様で寒い一日でしたが、お昼の村上牛”ジューッ”卓上鉄板焼きで熱々を堪能しました。
割烹千渡里(ちどり)は、予約なしでいつでも村上牛が食べられますよ。
お水を頼むと、山で汲んでくるという良く冷えた湧き水が出てきました。ピュアな味わいでした。

今回の旅は、JRきらきらうえつを利用しました。新潟〜村上間をわずか1時間弱で結びます。朝10時過ぎに乗り、11時過ぎ村上着。帰りは17時半過ぎに乗り、18時半過ぎ新潟駅着。日帰りで充分村上の街を歩いて堪能できます。道中の酒盛りが魅力の電車の旅、オススメです。それから、車内販売のコーヒーもとてもやわらかい風味で、美味しかったです。

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コメント

主しか扱うことができない主の茶器ですか、すごいですね。
「村上の人形さま巡り」は私も大好きなイベントです。村上の魅力を感じられる素敵な企画ですよね♪

投稿: SUGI | 2005年3月28日 (月曜日) 17時20分

SUGIさま 初コメント有難うございます。
主のお茶は、茶器も素晴らしいのですが、その中に入るお茶の味が格別でした。時間をかけてお茶の旨みをを余すことなく抽出する”技”に脱帽。(でも量が少ないの・・・)
お茶の葉はご当主独自のブレンドなのだそうです。
その年の3月の気候によってお茶の出来がことなる為、味の品質を落とさない為、茶葉のブレンドが重要になってくるそうです。

人形さまめぐりに参加している家は70軒もあるそうですから、一度ではまわりきれないですね。またにぎやかに訪ねたいものです。

投稿: maki | 2005年3月28日 (月曜日) 22時57分

何と風情のある旅ですかっ。100年も使われている茶器にその家の歴史を感じつつお茶をいただく。優雅ですね。私も行きたいくらいです。しかし、現実がまだ許してくれません。せめて気分だけ、と家で抹茶入れて飲みます。

投稿: 睦月  | 2005年3月30日 (水曜日) 07時04分

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