プロバンス地方。
ピーター・メイル著「南仏プロバンスの12ヶ月」で一昔前かなりのブームでした。
行かれた方も多いかもしれませんね。
この辺りはラベンダーの産地。
7月の花の頃には、吹く風は甘く清潔なラベンダー香になるとか。
Lavandura vera
野生のラベンダーが手に入ったので、今日はジェルクリームをつくった。とても深い香り。
この香りは少し、混沌としているような印象があるのですが、何故か元気、勇気づけられる感じ。
摩訶不思議な香りに刺激され、記憶のトビラが開く、数年前の旅を想いだしました。
そのラベンダーの故郷・奥プロバンスの玄関口、プロバンス地方の大都市エクサンプロバンス(Aix-en-Provence)。
私がこの街に出かけていったのは、21世紀になる前の10月の頃だったかしら。晩夏から秋へと変わる頃。でも、太陽の光は強烈。
ですので、旅はラベンダー目的ではなく・・・「リュベロン地方」をグルグルとドライブ。ここは、プロバンスでも最も素朴で純粋さに満ちた街なんだとか。
丘、小高い岩山ごとに登場する石ずくりの村々・・・私の中では映画「ショコラ」の村のイメージ。
見かけるのは猫ばかり。村人の数より多かったりして?!
そんな村めぐりをしている最中、少しにぎやかな村で可愛らしいお土産屋さん発見。人がいる!
村人とお話がしたく、ドアをくぐる。すると、精油の小瓶発見。手に取ると、品のいいマダムが「ラヴァンジンよ、この辺りの村で採れたものだょ・・・・・」とか何とか、使い方まで教えてくださる。
この時の私、アロマの知識も少なく、「ラヴァンジン」という名前を初めて聞いたので、マダムに、
私:「ラベンダーですか」
マダム:「Non!ラヴァンジンですょ」というやりとりを数回重ね、
マダム:「香りをかいでみなさいっ!」とすすめられ、購入。
今もあの時の、困惑した感情が香りともによみがえるのです。スッとするかおり。そう、あれは確かにラヴァンジン。1.8シネオールを感じる香り。
プロバンスには3種類のラベンダーがあるそう。
一つは真正ラベンダー(野生を含む)、そして、ラベンダー・スピカ、そして、ラヴァンジン(ラベンダー・スーパー等)。
緑したたるミラボー通りのカフェではジャズが流れ、オシャレなエクソワーズが優雅にお茶の時間を楽しんでいたっけ。
エクスはフランスで一番シックな街とも言われているそう。
今度訪ねるときは、旬のラベンダーの景色を見に行きたい。
公開中の映画「パフューム」の原作者、ドイツ人のパトリック・ジュースキント氏は、エクスで歴史を学んでいた時期もあったそう。
エクスで学生、うらやましぃ。憧れ。