皆さま、いつもありがとうございます。
アロマレーヌ真木美智代です。
12/2のフェスティバル当日、結果発表後に
トップスリーの出品者が一人ずつ10分間程度、お話しをしました。
以下の項目を盛り込んでスピーチしてください、とのことでしたので
準備してのぞみました。
会場とon-line‗zoomでのハイブリッド進行でした。
- 香りのテーマ
- 香りのコンセプト
- 処方のポイントとテーマを表現するのに需要と位置付けた精油(アブソリュート)またはキーベース
- その他
授賞式が始まるころから
雪が降り始めて、私のスピーチの頃には窓の外は雪景色に代わっていました。
出展者:真木美智代 SENIOR KAORI CREATOR®
香りのテーマ 六華からの手紙
香りのコンセプト:六華(りっか)とは、豊穣をもたらす「雪」の異名。雪は天から送られた手紙であると言われます。この世ではもう会えない人を思い出し懐かしむ人々の、幸せで豊かな思い出を背景に、美しい雪の華が「こんこん」と舞い降りてくるように未来へ向かって幸せな予感をイメージいただけるよう願い調香しました。
スピーチ
皆さま、こんにちは!
窓の外、ちょうど初雪が降ってきまして雪景色の中、お話しをしています。
第二期生 SENIOR・KAORI CREATOR®真木美智代と申します。
この度は、香りクリエーターフェスティバル
第1回フレグランスコンテスト ジャスミンブロッサム賞という輝かしい賞を頂戴しました。ありがとうございます。
この賞は私ひとりの力ではなく「琴線に触れるカオリ」を追求することをご指導いただき、香りを感じる力を育ててくださった長島司先生、支えてくれた家族や友人たち、切磋琢磨できる同窓の皆様のお陰であると痛感しております。
本当にありがとうございます。
このような機会を頂きますのは嬉しい気持ち半面、とても気恥ずかしく感じております。
私は現在、日本海側の都市、新潟市に住んでおります。本日は会場に伺えず、申し訳ありません。
私は、東京お茶の水駅に近い大学を卒業した後、日本テレビ系列の民放テレビ局に入社、テレビアナウンサーの研鑽の日々が始まり、心も身体も疲れた時、ふと立ち寄った雑貨屋で電気式のアロマランプと精油を購入しました。
その香りはストレスで疲れ切っていた心を癒してくれました。
その経験から、数年後、アロマテラピー・スクールに入学し、アロマ・トレーナーの資格を取り、現在、精油の薬理からアロマトリートメントの可能性をお伝えしています。
今年、アロマテラピーを学び始めて20年目です。コロナ禍のお蔭様で長島先生と知り合うことが出来、日ごろ頑張っている女性の皆さまを癒すことのできる、天然のフレグランスの世界に魅了されています。
私が初めて、「香水」という、美しい世界に出会ったのは、子供の頃に、母が使っていた、レール・デュ・タンでした。
母が付けた後、しばらく空間に漂う、その奥深い、酔うような香りにノックアウトされました。
小学校に上がる頃の2年間ほど、私は北海道の夕張という雪深い山あいの幼稚園で過ごしました。
北海道は、春夏秋冬がはっきりしており、大気の中に季節の香りがあります。
春は山菜、夏はとうもろこし🌽の茹でたかおり
秋と冬には、燃えさかるストーブの上に乗っかっているさつまいもの焼ける香りなどなど。
祖母や祖父は野菜を作ったり、野草刈りを子供に手伝わさせたりする人たちでしたので、おままごとは大自然からの草木を使いました。
どろんこを丸めて桜の葉で包むと、それはまさに桜餅の香りがしました。
芳香成分クマリンによるもの、ということを知ったのは、大人になってアロマテラピーを学んだからです。
自然の香りで、心もお腹も満たされるという子供時代でした。
今では、
香水の香りを教えた母も、祖父も祖母もみんな、
あちらの人になりました。
香りのテーマは、六華です。
六華とは、豊穣をもたらす「雪」の別名です。
私の心の故郷、北海道の、
子供の頃に見た、空一面に、びっしりと落ちてくる雪の粒。
雪の結晶は、六角形。
冷たい大気を伴う上空で、雪の粒と粒が偶然手を繋いで六角形を作ります。
それが、
まるで、花のように美しい結晶となります。
六角形の花だから、
「六華」(りっか、とも、ろっかとも呼ばれます)
そして、「雪は天から送られた手紙」であると言われます。
この世ではもう会えない人を思い出し、幸せで豊かな思い出を背景に、薄暗いグレーの空を見上げると美しい雪の花が「こんこん」と、舞い降りてくるように、閉塞感を感じている方にも、終わりのない未来へ向かって幸せな予感をイメージいただけるよう、願いを込めて調香しました。
今回、ジャスミン・ブロッサム賞をいただいたこの香りは、実は、
人と人を、心と心をつなぐというコンセプトで活動している、新潟ラベンダー物語のイメージオーデコロンとして、少量ですが販売させていただいております。
ほんの少しだけ調合を変えてありますが、とても大切なかおりですので今回、この香りをコンテストに出品させていただきました。
バイオレットキーベースとチュベローズキーベース。この二つのキーベースのアコードを探ることを心掛けました。チュベローズキーベースのミルキーな甘さが大きく出すぎないよう、バイオレットキーベースの透明感が際立つよう、リナロールの分量を、感覚的に追加しました。
この二つのキーベースのバランスを考えて、ホーリーフ、クロモジのリナロールを追加しました。
さらに、ラベンダー・アブソリュートの香りも大切にして調和をはかりました。
実はもう一つ、香りのコンセプトがございます。
私の住む海辺の街、新潟市西区では5月の薔薇の花のシーズンが始まるころ、一年で一番美しいシーズンの幕開けとなります。バラの花が咲き始めると、ラベンダーの緑色の、お饅頭のような株の中から、細長い穂が沢山出てきて、季節が進むにつれて、薔薇の花が満開となり、散る頃には、ラベンダーの花の咲く準備が整ってゆくのです。
太陽の光と、雨と、大地の力で、
何も形がないところからの「植物たちの再生のエネルギー」。この力強さはものすごいものです。
私は、香りの中に、このピュアなエネルギーを表現したく、いつも心がけています。
このエネルギーは、人と人が出会い男性女性にかかわらず、魅力を感じてひかれあうような、尊敬の念のような、心の高揚感に似ています。
香りを嗅ぐことによって自然と、気持ちが穏やかに、ハッピーな気分になっていただきたく、調香しています。
オレンジ、バニラを組み込み、少量のジャスミンに香りのリリースを任せました。
長島先生の香りクリエーター養成講座で教えて頂いた、キーベースを使う調香は、私にも素晴らしい調香の技術を与えてくださいました。
今後は、この技術を皆様に広める講師活動と共に、老若男女問わず、気軽にお使いいただけるようなオーデコロンを発表してゆけたら、と思っております。
これからも初心を忘れずに努力して、ご指導をいただきました長島先生にご恩返しができるよう、社会に貢献できるようアロマテラピーのお仕事に精進していきます。事務局の皆さま、長島先生、会場の皆さま、次回お会いできるのを楽しみにしております。
まだまだ至らない点が多くありますが、引き続きご指導よろしくお願いいたします。
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香りの世界は奥が深く、
可能性にあふれる未来があるのですが、
アロマテラピーという言葉にすると、もしかして一般の方にはまだ敷居が高く感じてしまうこともあるのかもしれません。
そんな方にこそ、グリーンフレグランス創香技法で作成するオーデコロン=ファンシーフレグランスは人々の心に、懐にさっと入りやすく、手軽にストレスケアをしていただけます。
これからも、やさしく香るオーデコロンを作成して行けたら、と希望しております。
できれば、琴線に触れる香りを。
皆さま、一緒に香りを楽しんでくださいませね。
どうぞよろしくお願いいたします。
オーデコロンは少量ですが、
以下のサイトで販売中です。
新潟・ラベンダー物語オンラインショップ
また、香りのトーンは若干ことなりますが、
新潟ラベンダー物語のイメージオーデコロン第3弾は、
現在、
東京の日比谷okuroji内のNIIGATA1〇〇、
新潟駅構内 スタンドライフストアでも店頭にございます。